
欧米でも広く知られるようになった国際GIレース・ジャパンカップ。その21世紀最初のレースを制したのは、外国人騎手を背にした日本馬ジャングルポケットだった。
「日本の馬も強くなったなあ」。大観衆の歓声が響くスタンドでそんな感慨にひたりながら、「祐ちゃんがいたら、なんと言ったかな」とふと考えた。
日本の競馬の国際化 ―― 今では当たり前になったその言葉を、他にさきがけて行動にうつしたホースマンの一人が、この夏に亡くなった野平祐二である。
野平祐二といえば、シンボリルドルフ、そして、スピードシンボリだ。
調教師として育てた7冠馬シンボリルドルフと、騎手として凱旋門賞にともに挑んだスピードシンボリ。この2頭の名馬とのエピソードは野平祐二を語るときに欠かせないが、苦楽をともにした仲という点では断然、後者に軍配があがる。
天皇賞に勝ち、有馬記念にも勝ち、そして凱旋門賞で敗れたスピードシンボリの背の上で、騎手はなにを考えていたのか。
「ミスター競馬」と讃えられる一方で「祐ちゃん」と親しまれたホースマンが、My
Favorite Horse について語った言葉を伝えよう。